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精子の運動率

■ 検査値の重要な要素「運動率」

精液検査によって調べる項目の一つに精子の「運動率」という数値があります。この数値は精液量や精子の数と同じように非常に重要な要素です。この数値が低い場合はたとえ精子量などが多くても妊娠させるのは難しいとされており、運動率を把握することが不妊の解決の助けとなります。

精子が卵子と結合して受精するためには卵子まで精子自身が移動しなければなりません。受精可能な時間は精子が膣内に放出されてから3日程度と考えられており、時間がたつほど精子の受精能力・生存率は下がります。したがって、卵子に向かって速く、まっすぐに進む精子ほど授精の確率を高めてくれることになります。ところが精液の中に運動機能の衰えた精子ばかりでは卵子にたどり着く可能性はずっと低くなり、当然受精が困難になってしまいます。
「運動率」はこうした精液中にどれだけ受精に適した精子が存在するかを示してくれる、精液の健康状態を測るバロメーターです。

■ 精子の運動性4つのタイプ

運動率の測定は一定の検査手順に従い、まず採取した精液中の精子の運動性を4つのタイプに分類します。

.速度が速く直進する精子(◎)
.速度が遅い、または直進性の悪い精子(○)
.頭部または尾部は動いているが前進運動していない精子(×)
.非運動精子(×)

4つのタイプのうちA、Bが自然に受精可能なタイプであり、数か所の一定範囲の中からA+Bの占める割合(%)の平均を算出したものが運動率としてあらわされます。
現在の運動率の基準値としては総運動率が40%以上、前進運動率(活発に活動している割合)が32%以上で正常であると認められます。
→精液検査の基準値

運動率が低い場合は不妊症の原因の一因であると仮定されますが、いまのところ解決のための決定的な治療方法は残念ながらありません。
運動率を向上させるためには、食生活の中で精子の活動を促す亜鉛などの栄養素を意識的に摂取するようにしたり、ストレスの緩和、喫煙や飲酒を控えるなど、生活習慣を見直すことが有効だとされています。